40歳台後半の自分が今もバイクに興味を持てている事は個人的にとても嬉しい事です。
その背景には80年代のバイクブームに当事者として存在出来たことが大きな要因だと思います。
当時はオートバイに限らず動力を持った乗り物を取り巻く環境は現在とは全く違いました。
男子は16歳になるとバイクの免許を取り、18歳では車の免許を取る。
年齢と共に得られる翼を手に入れたくて仕方が有りませんでした。
それは憧れのバイクや車が存在する、良い時代だったと思います。
自分は16歳で原付き、17歳で250ccのバイクを初めて手にします。
その後、数台のバイクを乗り継ぎますが17歳の時に手に入れたバイクに乗っていなかったら現在のVmaxへの熱量を維持できていなかったかもしれません。
その時の愛車は「TDR250」
当時、圧倒的不人気車でした。
先輩から月々2万円の5回払い:合計10万円で譲ってもらった、忘れることの出来ない愛車でした。
見た目に反して思いの外、早いバイクだったんですよね。
後に知ることになるのですがオフロードのフレームにレーサーレプリカのエンジンを載せた様なバイクだったので発想がイカれてますよね。
6000回転からの加速にはシビレました。
2stのバイクの加速感は4stのそれとは異質のものだと思います。
コレは体感した人にしか分からないと思いますが、もしも例えるなら...
ジェットコースターでしょうか。
実際、加速が始まる(パワーバンドに入る)まではジェットコースタがカタカタと登っているタルさと不安感があります。
頂上に到達し下り始めの一瞬の緊張、コンマ何秒かの加速の始まり。
一気に到達する最高速に「ケツが浮く」あの感じ。
コレは2st特有のものだと今でも思っています。
この経験がなければバイクに対する情熱は違った温度になっていたかもしれないと思います。
今でも乗りたいバイクですが、10万円で手に入れたバイクが今や50万オーバー。
(当時の定価より高いです)
維持も簡単ではないと思いますが、現在所有されている方は目一杯楽しんで欲しいと思います。
スタートからすぐに3速にいれ、パワーバンドまで回すのが一番ジェットコースター感が有ったように記憶します。
いつの時代もバイクは嗜好性の高い乗り物だと思います。
自らの嗜好に合うバイクに触れる事が出来たかで、その後のバイクライフは大きく違うものになるんじゃないかなと言うお話でした。
様々な縛りがある中ではありますが、メーカーさんにはイカれたバイクが好きな層が一定数居るということを忘れないで欲しい。