はじめに書いておきますね。
フロントフォークのオイル交換の効果は絶大だぞ!!
4年目には違和感を感じていたから2年毎には交換しよう!!
昨年位からフロントサスが「フワフワするな~」と思っていた。
クロモリシャフトとリアフレーム補強キット(ライアーム製)を入れたことにより地面からの情報量が増えたからかな~と思っていたら大間違いでしたよ...
フロントフォークからオイルだだ漏れ...
オイルも用を足さない状態まで悪化しておりました。
そろそろだな~とは思ってはいたが、盛大な漏れ方で、おじさんは少々驚いたよ。
しかたない。
急を要するので自分でオーバーホールを行ってみることにしたんだ。
(参考:サービスマニュアル、マスターブック)
※以下自己流のため、実際に自分で作業される場合は最低でもサービスマニュアルは熟読して自己責任において作業をお願いします。
【目次】
■準備編
作業工程を調べる(サービスマニュアル、マスターブック、ネット情報等など)
この時点で自分で可能か判断しましょう。
■工具(道具)の確認
- トルクレンチが必須になります。(ホイールやキャリパー等を外すため)
- ジャッキが必要になります。
- 特殊工具が必要になります。(ネットには様々な代替方法が転がっていました)
- その他、オイルシールを打ち込むハンマーが必要になります。
- 22インチのソケットレンチや 長めの6角レンチ(8mmだったかな)も必要になります。
その殆どが、フロントフォーク以外では使わないような工具になります。
■交換パーツの確認
症状によって違うと思います。
私は結構余計なものを購入してしまったり、型番を間違えたりしてしまいました。
可能であれば、分解後に必要なパーツのみを購入したほうが無難です。
【参考】
O-リング 4V4-23188-L0
ガスケット 509-23158-L0
シール ダスト 4PU-23144-00
オイルシール 4PU-23145-01
リング スナップ 4V4-23153-L0
サスペンション&フォークオイル
ピストン フロントフォーク 5EB-23171-00
ハンドルアダプター30MM(YAMAHA製特殊工具)
フロントフォークオイルプッシャー(シールハンマー)
ワッシャ オイルシール 4V4-23146-L0
メタル スライド 1 3GM-23125-50
※上記は私が購入したものですが、下2段は交換の必要性が無かったように感じています。
■フロントフォークを抜く前にやっておきたいこと
- フォークの下にあるボルトを緩めてみる
※ネジロック剤がついているはずなので、上手く行けばパキンと手応えが有るはずです。手応えがない場合は供回りしてしまっているので 先の工程に進みましょう。
- トップキャップを外し、エアを抜いておく
- 突き出し量を確認しておく
- トップキャップ下のボルトを22インチのソケットで緩めておく
※緩め過ぎるとスプリングの反動でカラーなどが飛び出してくるので緩めるだけ
■取り外し編
- フロントフォークを抜くときにはタイヤを外したり、キャリパー、スピードメーターケーブルは外しておくこと。
- フォークを落とさないように各ボルトをゆっくり緩める。
その際にはインナーパイプを片手で保持しておこう。
ここら辺から油まみれになり写真が減ります。
■分解編 序章(オイル交換はここまで)
- トップキャップを取り外す。
中身が飛び出ないように上から圧をかけながらね。
- インナーから「カラー」と「ワッシャー」、「スプリング」を抜いてしまおう。
- オイルを抜こう。
■分解編 佳境編(特殊工具が必要になります)
インナーとアウターを分離する作業に入ります。
- ダストシールを持ち上げましょう
車用の内張り剥がしがインナーに傷をつけないので良いらしい。
私は精密ドライバーで持ち上げました。
- オイルシールを押さえている「クリップ」を取り外しましょう。
ほとんどのケースで錆びていると思います。
私はマイナスドライバーで取り外しましたが、サビサビで折れてしまうほどでした。大いに反省です。
- 特殊工具をインナーに差し入れインナーを固定します。
自作される方も多いようで様々な作品がネット情報から拾えます。
私はYAMAHA製の特殊工具を購入しました。※ハンドルアダプター30MM
これからも乗り続けるなら自作も面倒だし、持っていても良いだろうとの判断です。
インナーはハンドルアダプターで固定し、アウター下部にあるドレンボルトを回します。※ネジロックが付いているはずなのでカキンと音がして外れると思います。
-
見事外れたらオイルシールを抜き出します。
インナーを3~5回位伸び縮みさせるとパコッと外れてインナーとアウターが分離すると思います。
■清掃編
- 取り外したパーツを拭き取り、パーツクリーナーで洗浄します。
結構な量を使いますので予備としても3本は合ったほうが良いです。
- インナーに傷がついている場合は交換を視野に入れたほうが良いと思います。
私はサラッとピカールで磨きました。
- オイルシールが挟まっていた溝はサビやらでかなり汚れていました。
サビがサビを呼ぶのでキッチリと清掃しましょう。
■組み立て編
- インナーとアウターを合体させましょう。
インナーには新品のスライドメタルを取り付けます。
※スライドメタルには方向があり、割れている方を内側に
分解時に使ったハンドルアダプターでインナーを固定してアウター側下部から新品のガスケットを組み付けたドレンボルトを締め込みます。
※この部分にはネジロックを塗布しましょう。
ここからは写真が一切ありません。
なぜなら、3時間程度と思っていた作業が6時間以上かかり日が暮れてきたため...
- スペーサーシールを挿入します。
- 新品のオイルシールを挿入します。
※裏表、上下があります。文字が書いてある面を表、上向き
フロントフォークオイルを薄く塗布すると良いと思います。
- オイルシールを圧入というか打ち入れます。
私はシールハンマーを購入しましたが塩ビ管を使用する方が多いかも知れません。
- 新品のオイルシールクリップを溝にしっかり入れます。
※コレも向きがあり、開いている方を車体後方に向けます。
- 新品のダストシールを圧入します。
■オイル量の確認
フォークオイルを入れていきます。
量については後に油面調整を行うので多めに入れました。
- 泡立たないようにゆっくり注ぎましょう
- フォークを上下させて空気を抜きましょう
- しばらく立てかけて空気が抜けるのを待ちましょう
- フォークが圧縮している状態で油面を調整します。
インナー上部から123mmのラインまでフォークオイルを抜きます
私は100均のスポイトを使って抜きましたが専用工具が合っても良かった気がします。※次回は購入しておこうと思います。
- スプリングとワッシャーカラーを入れます。
■組み立て編part2
ラスト
トップキャップを締め込みますが、スプリングの圧力で中々上手くハマりません。
今までの作業工程でもフォークを車体に差し込み固定してから作業する場面がありました。
ここでも車体に組み込んで固定させたほうが作業がし易いと思います。
無理をするとネジの溝が潰れてしまったりしますのでキッチリと合わせて締め込んで下さい。
■最終確認
- 取り付け忘れはチェック
- 各部仮止めで終わっていないかチェック
- トルクレンチで管理チェック
ブレーキやフォーククランプ等重大事故につながるパーツのオンパレードなので要チェックや!!
冒頭にも書きましたがオイル交換後の乗り心地たるや、「別物」です。
妙なカスタムより最低限の「現状維持」に務める事の大切さを知りました。
今回は余裕がなかったけど、ステムベアリングのチェックも行いたいな。